電圧調査

なぜ半波整流だとうまいこと12Vが取り出せ、なぜ全波整流だと27Vになってしまうのかの謎を解こうと思います。テスターではどうにもならないのでオシロスコープを買いました。アマゾンで3500円ぐらいでした。

通常時の交流電圧

まずは何もいじってない状態で、レギュレータから出てきた電圧を調べます。アイドリング時。キレイな正弦波ですが実効値が9Vしかありません。

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高回転時。ところどころ0Vの区間があり、レギュレータが動作していることが分かります。電圧は最大34V以上出ていますが、実効値は 13Vなのでうまい具合になっています。

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半波整流時

アイドリング時。これぞ半波整流といった波形ですね。実効値は6Vしかありません。

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高回転時。結構いびつな形をしており負の電圧も出ていますね。注目すべきは最大で15.41Vしか出ていない点。どうやら単純な半波整流ではなく、レギュレータが作用して高電圧部分がカットされています。以前作成した全波整流回路ではこんな考慮はしていないので、これが直流27Vとかになってしまった原因でしょう。謎が解けました。

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半波整流 + コンデンサ(25V 6800μF)

アイドリング時。コンデンサ1個入れるだけでこんなにキレイな直流になります。コンデンサってすごいですね。

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アイドリング+スマートフォン充電中。実効値は7.5Vしか出ていません。これで充電できているのでしょうか。

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意外なことにスマートフォン側の電圧は5Vで安定していました。

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さらにアクションカムも充電してみました。こうなると電圧は4〜5Vを行ったり来たりし不安定です。とりあえず充電はできているみたいですがあんまりいい状態ではありませんね。半波整流で安全に充電するには、端末1台が限界みたいです。

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高回転+スマートフォン充電中。14Vぐらい出ると思ってましたが12V前後でした。半波整流+コンデンサらしい波打った波形になってます。

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全波整流

ブリッジダイオードを使っただけの全波整流です。アイドリング時はこれぞ全波整流!といった波形になっています。

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高回転時です。レギュレータが効いており変な波形になっています。この時点では実効値は13Vですが。。。

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全波整流 + コンデンサ(25V 6800μF)

コンデンサをかませるとご覧の通り27Vになってしまいました。コンデンサの定格を超えてますが大丈夫なんでしょうか。

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まとめ

スマートフォン1台を充電したいだけなら、半波整流 + コンデンサで十分です。タブレットなど電気を食う端末や、複数台を充電したいなら全波整流しないと厳しいです。ただし電圧が高くなりすぎてしまうので降圧コンバータが追加で必要ですね。次はブリッジダイオード + コンデンサ + 降圧コンバータで全波整流に再挑戦したいと思います。